情報収集と自己研鑽

臨床検査技師は専門的な知識が必要だからいろいろ大変そう・・・
臨床検査技師は専門的な知識や技術が必要です。そして、日々進歩している新しい情報を、常に取り入れていかなければなりません。
ここでは情報収集や自己研鑽の場のひとつである「学会」について考えます。

日本臨床衛生検査技師会
臨床検査技師は多くの場合、「日本臨床衛生検査技師会(日臨技) 」に所属しています。
強制ではなくあくまで任意なので、所属していない方もいるかもしれませんが・・・。
この日臨技には各都道府県技師会もあり、会員は居住地または勤務地の都道府県の技師会にも同時に入会することになります。
会員には年4回発行される「医学検査」という学会誌が送付されます。年1回全国学会が開催され、各都道府県技師会主催の学会も実施されるほか、技師会主催の研修会も多く企画されています。
また、関連学会の情報や厚労省などをはじめとする行政の情報など、検査全般に関するさまざまな情報が発信されています。
認定資格制度の推進のため「日臨技認定センター」の運営も担っています。

日臨技は、技師の技術や知識の向上のための研鑽の場であり、研究あるいは勉強の成果の発表の場であり、情報収集の場となっています。このほか「臨床検査精度管理調査」や「品質保証施設認証」などもあり、さまざまな機能と役割を担っているといえます。

認定資格制度
認定資格制度とは
臨床検査技師が就業するにあたっては、臨床検査技師の国家資格が必須条件となりますが、これとは別に、関係学会や団体が認める「認定資格制度」があります。

臨床検査技師の仕事は多岐にわたり、それぞれの専門性も高くなっています。
技師はそれぞれ自分の担当分野について、日々研鑽を重ねる必要があります。
しかし、日常業務に追われる中で、新しい技術や知識の吸収はそれほど容易いことではありません。 認定資格の取得は、専門的な知識や技術の習得につながります。

認定資格を取得することで、自身のスキルアップや客観的評価が上がることにつながり、 専門性の高い検査を実施することにつながるのです。
認定資格の取得方法
認定資格の取得方法は、多くの場合、年1回実施される試験に合格することが必要となります。
試験の受験資格として、さまざまな要件が課せられる場合があります。また、試験前に受験者数を絞るための抽選が行われるものもあります。試験の難易度も一律ではないようです。

関連学会
関連学会とは
臨床検査技師は、担当した分野に関する知識・技術を高めるための情報収集が必要となります。
そこで、さまざまな関連学会に入会したり、それらの学術集会や研修会等に参加しています。

| 日臨技 | 関連学会 |
| 検査全般を対象 臨床検査技師の多くが所属 | 各分野に特化 専門性が高い 認定資格取得の要件になる場合がある |
学会によって異なりますが、年会費1万円前後と学術集会参加費1万円前後、ほかに研修会参加費など、費用も発生します。
そのため、「どれにでも入会する」というわけには、なかなかいきません。技師たちは、それぞれが必要と考える学会を選択して、あるいは諸々の事情から必要に迫られて、関連学会に所属して研鑽を積んでいます。

関連学会の例
関連学会は多数あります。

それぞれの学会は、「学術集会」あるいは「総会」などが、少なくとも年1回、全国各地で行われています。

開催日も、平日と土曜日、あるいは土曜日と日曜日、などに設定され、業務に支障なく参加できるような学会も多いようです。
コロナ以前は現地参加のみでしたが、最近ではオンデマンドなどで配信されるものもあり、参加し易くなっているように思います。(もっとも、コロナ後、現地開催のみに戻った学会もあるようですが・・・)
居住地と開催場所が離れている場合や、勤務の事情や家庭の事情などで、現地参加が難しい場合もあるものです。

学会は、新しい知識・技術を習得する場として非常に有意義な場です。
実際に技師たちが集うことで得るものも多くあります。
一方で、遠方でも参加がしやすいオンデマンド形式のような参加手段が多くなることも、良いことだと思います。
自己研鑽のために
臨床検査技師は、さまざまな学会に所属し、学術集会や勉強会などに参加しています。
また認定資格を取得し、専門的技術・知識を高めるためにさまざまな努力をしているのです。

臨床検査技師についてこちらの記事もぜひ読んでください

臨床検査技師の学会と認定資格のためのサイトです





コメント